テレビアンテナは劣化するとテレビの映りが悪くなる場合があります。
テレビ自体はまだ新しいのに映りが悪い場合はアンテナの耐用年数が過ぎている可能性があり、交換工事が必要です。
このページでは、テレビアンテナの耐用年数と寿命、交換が必要な場合のアンテナ工事の流れをご紹介します。
テレビアンテナの耐用年数は約10年
アンテナの耐用年数
テレビアンテナの耐用年数はおよそ10年と言われています。
この耐用年数はあくまでも目安で、設置する地域やアンテナの設置状況やアンテナの周辺機器の品質などにより、寿命には差があります。
そのため、5年で寿命が来てしまう場合もあれば20年もつ場合もあります。
減価償却する場合
個人や法人が事務所や店舗、所有する物件などでテレビアンテナを設置する場合、アンテナ工事にかかる費用は経費として計上できます。
工事費用が10万円未満の場合は一括で計上でき、10万円以上の場合は減価償却が必要です。
減価償却をする場合、計上期間は耐用年数が基準となり、国税庁が定めている「減価償却資産の耐用年数」に基づいて計上します。
アンテナ工事を経費にしたい場合は耐用年数を把握しておきましょう。
八木式アンテナの特徴と寿命
八木式アンテナとは
八木式アンテナは主に戸建て住宅の屋根の上に設置されている魚の骨のような形の地デジアンテナで、UHFアンテナとも呼ばれています。
電波が受信できれば屋根や外壁、屋内などどこでも設置できます。
設置場所が高所になるため障害物を避けやすく、電波を受信する短い棒の部分である「素子(エレメント)」の数が多いモデルもあり、地デジアンテナのなかでは最も電波感度が良くなります。
電波が弱い地域でも素子が多く付いているアンテナを選べば快適にテレビ視聴が可能です。
八木式アンテナの寿命
八木式アンテナは、その形状や設置位置から風雨の影響を受けやすく、地デジアンテナのなかでは寿命が短い傾向にあります。
雨や風の影響を受けやすい地域では耐用年数が短くなる場合もあります。
アンテナの塗装剥がれや支柱のぐらつき、素子の破損や支線がたるんでいるようであれば交換時期となります。
デザインアンテナの特徴と寿命
デザインアンテナとは
デザインアンテナはアンテナの部材を薄型のケースのなかに収め、住宅の壁面などに設置するアンテナです。
カラーバリエーションも豊富で住宅の外観を損ねずにおしゃれな外観を維持できるほか、壁面に設置し、アンテナがケース内に収納されているため風雨の影響を受けにくく耐用年数も長い傾向があります。
デザインアンテナの寿命
デザインアンテナは長期間使用していると防水機能も劣化していき、故障リスクが高まります。
また、アンテナを固定するネジなどのぐらつきや劣化などが発生する可能性もあります。
さらに、アンテナ本体には問題がなくても、アンテナの目の前に建物が建設されるなどの影響により受信電波が弱まり、テレビの映りが弱まることがあります。
その場合は設置位置を変更したり、八木式アンテナに交換したりするなどの対応が必要です。
ユニコーンアンテナの特徴と寿命
ユニコーンアンテナとは
ユニコーンアンテナは、支柱の上に円筒状の本体を設置した地デジアンテナの第三世代です。
現在主流のUHFアンテナは設置環境によっては十分な受信性能が発揮できない場合もありますが、ユニコーンアンテナはその欠点を補って開発されたアンテナで、住宅密集地でも受信性能が高いだけでなく、デザインもスタイリッシュで、建物の景観を損ねにくい点も特徴です。
ユニコーンアンテナの寿命
ユニコーンアンテナは2017年発売のアンテナですので、まだ寿命を迎えているアンテナが少ないですが、10~15年が寿命と言われています。
デザインアンテナと同様、近隣に建物が建設される影響で受信できる電波レベルが低下する場合があります。
BS・CSアンテナの特徴と寿命
BS・CSアンテナとは
BS・CS番組などの衛星放送を受信するためには、お皿のような形のパラボナアンテナを設置する必要があります。
一般家庭用のBS・CSアンテナはほとんどが直径45cmのタイプです。
45cm、50cm、60cmと直径が大きくなるにつれて電波の受信感度が高くなります。
BS・CSアンテナの寿命
BS・CSアンテナは風雨の影響を受けやすく、電源が必要なコンバーターがあるため、10年程度で寿命を迎えます。
アンテナに錆びが発生したときも交換時期です。
BS・CSアンテナは東経110度の人工衛星から電波を受信していますが、この方向に建築物が建設されると電波を受信しにくくなるため、移設工事が必要になります。
アンテナ工事の流れ
依頼
アンテナ工事業者に依頼する前に、視聴したい番組、希望の設置場所や外観の希望を整理しておきます。
要望を整理したらアンテナ工事業者に問い合わせをし、現地調査と見積もりを依頼します。
見積もりの内容に問題がなければ契約、施工となります。
電波状況の調査
アンテナ工事を行う際にはアンテナの設置場所を決めるために電波調査を行います。
レベルチェッカーを使い、最適なアンテナの設置場所を決めます。
テレビアンテナは屋根上、外壁、屋根裏、ベランダなどに設置できますが、この調査の結果により希望通りの場所に設置できるかどうかが決まります。
土台の固定
設置場所を決定したら、アンテナ本体を固定する土台を設置します。
屋根や壁などにビスやアンカーを打ち込み、コーキングなどを行い、固定します。
アンテナの設置・角度調整
アンテナ本体を仮留めし、レベルチェッカーを使って角度調整をします。
ケーブルをつなぐ
アンテナ本体から室内のテレビ端子までをケーブルでつなぎます。
通常は新築の際にハウスメーカーが宅内配線を行っていますが、建物内部に配線や分配器がない場合はアンテナ工事業者が宅内配線も行う場合があります。
テレビ映りの確認
最後にアンテナの方角を修正・調整して固定し、テレビにつないで実際の映りを確認します。
問題なければ引き渡しとなります。
アンテナは耐用年数が過ぎたら交換する
アンテナは耐用年数が過ぎるとテレビの映りに影響がでる可能性があります。
耐用年数が過ぎたら交換工事を検討しましょう。
また、近隣に建物が建設されることが原因でテレビの映りが悪くなる場合があります。
その場合もアンテナ工事業者に依頼して設置位置の変更などのメンテナンスを行うとテレビを快適に視聴できるようになります。
テレビアンテナに関して不明な点がある場合はまずはアンテナ工事業者に問い合わせてみると安心です。